設立趣旨書
日本認知症福祉専門員協会は、日本臨床医学情報系連合学会と日本認知症介護学会とが共同で認定する福祉系資格の認知症福祉専門員で構成する団体である。
認知症は、多くの高齢者が罹患し、決して他人事ではない時代に突入した。現代医療においては認知症の進行を遅らせる医療はあっても完治あるいは寛解させる医療はまだない。そのために本人も不安と恐怖で悩み、家族も迷い悩む。このことは何もしなければ本人と家族の今までの生活を一変させて地獄へと突き落とすことになる。
しかし、人間は愚かではない。認知症に罹患した本人及び家族を地獄から解放させるツールを開拓してきている。まず、本人より家族が認知症の知識を知り、学び、具体的に本人とどのように接し、対応すればよいかを理解することから始めなければならない。その支援をするのが認知症福祉専門員である。私たち認知症福祉専門員は、本人とご家族の方たちと共に悩み共に考えることにより本人、ご家族が地獄に落ちず又は地獄から生還して欲しいと願うのである。
究極は、他人の気持ちや立場に100パーセントなることは不可能である。しかし、本人やご家族にとって良き理解者がいることが重要であり心強いと考える。私たち認知症福祉専門員は、認知症罹患者と家族と共に歩み、少しでも最後の人生を謳歌していただくことを念頭に置き、その支援が行き届くことを願って、ここに日本認知症福祉専門員協会を設立するものである。
令和4年9月3日
日本認知症福祉専門員協会設立発起人会一同